ヴォルレポ

徳島ヴォルティスの試合を戦術的に分析するブログ

2022.3.12(土) J2リーグ第4節 徳島ヴォルティスvsロアッソ熊本 ~バケンガが化けた陰で~

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 ホームの徳島ヴォルティスは、リーグ戦3戦連続のドロースタート。内容は悪くないが勝ち切れない試合が続いている。今週はミッドウィークにルヴァン杯の開催が無かったため、前節から中5日での公式戦。その間に櫻井・藤尾の両選手はU-21代表のトレーイングキャンプに参加。櫻井はスタメンに名を連ねたが、代表でもフル回転だった藤尾は疲労も考慮されてかサブへ。前節、途中出場で退場処分となったカカは出場停止。

 ロアッソ熊本は昨年のJ3リーグ優勝チーム。大木体制3年目で、2018年以来のJ2へ挑む。前節は大宮を相手にアウェイで2-1の勝利。キーパーが佐藤優也増田卓也と実力者同士の変更となったが、フィールドプレーヤーの変更は無し。昨今では珍しい[3-3-3-1]の並びでスタートする。

 

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2022.2.27(日) J2リーグ第2節 ファジアーノ岡山vs徳島ヴォルティス ~叩き良化の二戦目~

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 ファジアーノ岡山は、昨年のJ2で11位。オフには有馬賢二前監督が退任し、木山隆之氏を新監督に招聘。木山監督といえば思い出されるのが、山形時代の「腹いせ肩ドン事件」。この件以来、徳島サポの一部の間ではあまり印象の良くない氏であるが、愛媛・山形・仙台・岡山と監督職に困らないところを見ると、J強化部の間では評価の高い人物なのだろう。上門・白井・安部など主力級の流出も少なくなかったが、バイス・柳・チアゴアウベスと意欲的な補強を敢行。監督交代と相まって「勝負の年」を感じさせるスカッド。4-1と大勝した甲府戦に続いて徳島撃破を目論む。

 ホームの開幕戦は0-0の引き分けだった徳島ヴォルティス。右サイドバックが藤田→エドと変更があったほか、サブに児玉が入るなどルヴァンカップ組がアピールに成功した格好。一方で、開幕戦に途中出場を果たしたサンデー・坪井はメンバー外へ。様々なポジションで競争が生まれ、監督の選択肢が増えていくのは良い傾向ではないだろうか。柳・バイスを擁する岡山相手にカカの起用もあるかと思ったが、センターバックは内田・安部のコンビを継続。

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2022.2.19(土) J2リーグ第1節 徳島ヴォルティスvsツエーゲン金沢 ~安堵と課題~

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メンバー

www.jleague.jp

 ただいまJ2-。とはいえ我々は、J2に戻ってきたわけではなく一時的に帰省しているだけなのだ。一年でJ1へ復帰する価値を、自らの手で証明する必要がある徳島ヴォルティス。例年以上に主力がごっそり退団するオフシーズンを過ごしたが、新戦力のスタメンは4名。特に白井・櫻井あたりの出来は、チーム浮沈のカギを握ることになるのだろう。1トップには藤尾。開幕前に田向の離脱が発表された左サイドバックは新井がスタメン出場。

 ツエーゲン金沢は昨年のJ2リーグで17位。J3へ降格した19位の相模原とは、わずか勝点差3という薄氷のシーズンだった。金沢サポさんのブログを拝読していると、柳下監督の続投に不満の声も多かったようである。迎えるヤンツー6年目。キーパーの後藤、左サイドバックの渡邉、セントラルハーフの大橋と主力級の流出はあったものの、林や松本大弥の加入、毛利の復帰、豊田の帰還によって穴埋めしてきた印象だ。

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徳島ヴォルティス 2022シーズン ポジション別展望

 日本各地で冬の寒さが身に染みる今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。我々は今年もまた「徳島の主力全部抜く」会の被害者となりました(n年連続n回目)。今年のやらかしっぷりは例年の比ではありません。キーパーからフォワードまで、いくら何でも気前が良すぎないかというレギュラー大放出。次々と湧いて出てくる主力移籍の噂に、しびれを切らしたC&Dさんは思わずこんなツイートを投下してしまう始末でした。

 ああ、わかってるとも。みんな悪いんだろみんな。J2に落ちたことも悪いし、徳島が田舎なのも悪いし、ダニの評価が定まりきってないのも仕方ないし、〇〇銀行もケ…おっと誰かきたようだ。とはいえ強化部はよく巻き返したと思います。少なくとも集められたメンバーから明確なメッセージが読み取れる。「徳島に来たら成長できる」という岡田さんの口説き文句も効果があったでしょう。なんせこれだけの出血を伴っているから説得力も倍増(白目)この戦力じゃJ2でも厳しい?いいじゃないですか。言わせておきましょうよ。我々は徳島のユニフォームを着て戦ってくれる選手を信じて後押しするだけです。去る者は追わず来る者は暑苦しく応援する。それでは早速ポジション別に2022シーズンを展望していきましょう。

 

※敬称略、各選手の年齢は2022年1月25日時点のものです。

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徳島ヴォルティス2021シーズン選手別総括 FW&まとめ編 ~何人残ってくれるかな~

フォワード~

9・河田篤秀(16試合出場、369分・0得点)

J2では数々の「変態ゴール」でチームを救ってきたストライカー。J1でも救世主の役割が期待されたが、リーグ戦でのゴールは無くルヴァンカップの1ゴールのみでチームを去ることになった。得点感覚とシュートの上手さが持ち味だが、J1では自分の間合いに持ち込む前に潰される場面が目立った。決してサボるような選手ではないのだが、もともとゴール以外での貢献度がそれほど高くないタイプ。利他的なプレーを厭わない垣田と比べると、不満を感じてしまう試合も多かった。とはいえ、これは垣田と河田の特性の違いなので仕方ない。「J1の舞台で垣田・河田で何ゴールを計算していたのか?」は、強化部に聞いてみたいテーマの1つである。夏に完全移籍した大宮では19試合で7ゴール。降格の危機に瀕したチームを救ってみせた。

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