ヴォルレポ

徳島ヴォルティスの試合を戦術的に分析するブログ

2018明治安田生命J2リーグ第20節 モンテディオ山形vs徳島ヴォルティス ~特効薬と副作用~

f:id:awaraccoondog:20180716222544j:plain

山形サブ・GK児玉、DF松本、茂木、MF汰木、ロドリゲス、FW北川、中山

徳島サブ・GK松澤、DF井筒、ブエノ、広瀬、藤原広、MF小西、FW杉本竜

山形vs徳島の試合結果・データ(明治安田生命J2リーグ:2018年6月23日):Jリーグ.jp

 

 木山体制二年目を迎えたモンテディオ山形。昨年と比較すると「木山チルドレン色(別名・愛媛FC色)」がかなり薄くなった印象。オフには佐藤優平・高木利弥の移籍などもあったが、櫛引・熊本・三鬼・小林らの加入で世代交代を進めつつある模様。直近は千葉、甲府と難敵をいずれも2-1で降し、10位まで浮上してきている。

 

 福岡・町田・山口と上位陣との連戦で、痛恨の三連敗を喫した徳島ヴォルティス。低迷するチームに追い打ちをかけるかのように、大﨑玲央のヴィッセル神戸への完全移籍が発表され、これが徳島の選手としてのラストゲームとなる。約1年半、DFリーダーとしてチームを支えてくれた大﨑を、勝利で送り出したい一戦であった。

 

続きを読む

2018明治安田生命J2リーグ第19節 徳島ヴォルティスvsレノファ山口FC ~レーンと列をめぐる攻防~

f:id:awaraccoondog:20180706103402j:plain

徳島サブ・GKカルバハル、DFブエノ、井筒、広瀬、MF小西、狩野、FW薗田

山口サブ・GK村上、DF瀬川、ジェルソン、MF佐藤、大﨑、高柳、FW岸田

徳島vs山口の試合結果・データ(明治安田生命J2リーグ:2018年6月16日):Jリーグ.jp

 

 福岡、町田と上位との対戦で痛い連敗を喫した徳島ヴォルティス。前節・町田戦(H)からは杉本太→杉本竜とスタメン変更があり、4-3-3の山口にシステムをかみ合わせるかのように3-4-1-2でスタートする。なおサブからも外れた杉本太は、後日「全治6~8週間の怪我」とリリースがあり、復帰は早くても8月下旬~9月あたりになる模様。

 

 レノファ山口は、ヴォルティスの前身・大塚製薬サッカー部でコーチ経験があり、近年はJFAで約8年間、技術委員や年代別代表の指導者を務めてきた霜田正浩氏を2018シーズンから新監督に招聘。ここまで2位と躍進を続けている。何と言っても目を引くのは、大分と並んでリーグトップの33得点。好調なチーム状況を証明するかのように、三試合続けて同じスタメンで徳島戦に臨む。

 

続きを読む

2018明治安田生命J2リーグ第18節 徳島ヴォルティスvsFC町田ゼルビア ~君はポジショナルプレーと心中する覚悟があるか~

f:id:awaraccoondog:20180619165650j:plain

徳島サブ・GKカルバハル、DFブエノ、広瀬、MF狩野、杉本竜、小西、FW佐藤

町田サブ・GK高原、DF藤井、MF李、平戸、土岐田、土居、FWバブンスキー

徳島vs町田の試合結果・データ(明治安田生命J2リーグ:2018年6月10日):Jリーグ.jp

 

 五月は無敗だった徳島ヴォルティスだが、前節・福岡戦(A)で六試合ぶりの黒星。福岡戦から井筒→内田裕、杉本竜→杉本太と二名のスタメン変更があり、杉本太の復帰に伴ってフォーメーションは4-4-2。なおミッドウィークに天皇杯・栃木戦(H)が行われており、控えメンバー中心の構成だったが1-0で勝利。その試合のスタメンからは、杉本太、内田裕が連戦となる。

 

 ここまで四位と好調のFC町田ゼルビア。五年目を迎えた相馬直樹監督の下、コンパクトな4-4-2からの堅守速攻という明確なゲームモデルを磨き続けている。同じ系譜のA・マドリードの躍進などもあり、戦術的観点からも注目度の高まっているチームの一つといえるだろう。こちらも天皇杯・岡山戦(A)を延長の末1-0で勝利。奥山・大谷・下坂・杉森の四選手が連戦となるが、左SBに入った下坂以外は、直近のリーグ戦とほぼ同じメンバーである。

 

続きを読む

2018明治安田生命J2リーグ第17節 アビスパ福岡vs徳島ヴォルティス ~持てる者と持たざる者~

f:id:awaraccoondog:20180606160844j:plain

福岡サブ・GK山ノ井、DF田村、平井、MF城後、山瀬、FW木戸、石津

徳島サブ・GKカルバハル、DFブエノ、大屋、MF杉本太、小西、FW佐藤、藤原志

 

福岡vs徳島の試合結果・データ(明治安田生命J2リーグ:2018年6月2日):Jリーグ.jp


 昨年はJ2リーグ戦四位、昇格POの決勝で名古屋に敗れ、あと一歩のところでJ1昇格を逃したアビスパ福岡。大黒柱のウェリントンは神戸へ去ったものの、ドゥドゥ、森本といった前線の補強に成功。さらに昨年レンタル先の大分で抜群の存在感を示していた鈴木惇が復帰するなど、中盤から前は随分とメンバーが入れ替わった印象。今季も好調で三位につけている。フォーメーションは4-4-2。指揮を執るのは4年目を迎えた井原正巳監督。

 

 徳島ヴォルティスは、押し込みながら引き分けに終わった前節・松本戦(H)からスタメンを二人変更。累積警告による出場停止の内田裕に代わり井筒が左SBに入る。その他の10人は松本戦の後半と同じメンバー。フォーメーションも前節で可能性を感じさせた4-3-3でスタートする。五月を無敗で乗り切った勢いに乗って、上位との差を詰めておきたい試合だ。

 

続きを読む

2018明治安田生命J2リーグ第16節 徳島ヴォルティスvs松本山雅FC ~いろんな「まさか」~

f:id:awaraccoondog:20180601032338j:plain

徳島サブ・GKカルバハル、DFブエノ、井筒、MF前川、小西、FW佐藤、藤原志

松本サブ・GK鈴木、DF田中、安川、MF中美、岡本、前田直、FW永井

 

 徳島ヴォルティスにとってこの日のビッグニュースは、岩尾の復帰。5月6日の水戸戦で右肩を負傷し「全治4週間の怪我」と発表されていたが、約3週間で試合に復帰することになった。監督によれば「最後の最後まで健闘した結果、リスクはあるがプレーできる状態」で起用に踏み切ったとのこと。フォーメーションは現体制の徳島としては実に珍しい3-4-2-1。

 

 松本山雅は、序盤6試合は勝ち無しと出遅れたものの、7節で大宮に勝利したのを皮切りに以降は6勝2分1敗と好調。チーム状態を反映するかのように、スタメン・サブともに前節からのメンバー変更はなく、こちらもフォーメーションは3-4-2-1。高崎・橋内は古巣対戦。昨年はダブルを食らっただけでなく試合内容も加味すると、リカルド・ロドリゲス就任以降、徳島が最も苦手にしているチームと言えるだろう。

 

続きを読む